私たちが物をたべたとき、その前と後で私たちの体重はどのように化するのだろう。たとえば、いま100グラムのくだものを食べたとして、体重は何グラムふえるだろうか。答えは100グラムである。あたり前じゃないかと怒ってはいけない。それは食べたすぐ後のなのだ。では、食べてからがたったらどうなるだろうか。

　　今から380年ほど前、あるイタリアの学者が、食べ物の重さと体重のを知るために、自分の体を使って体重の化をこまかくべた。まず、人がることのできる大きなはかりを特に作り、その上に何日もすわりつづけて、1食べたりのんだり、大便や小便をしたりした。そして、そのたびに体重の化をていねいにってべたのである。

　　最初、その学者が考えたのは、食べたりんだりした物の重さから、外に出した大便や小便の重さをに引き算した分だけ体重はふえるだろう、ということだった。ところが、をしてみた果、A彼が考えていたほど体重はふえなかったのである。彼はにいがあったのかもしれないと思って何回もやりなおしてみたが、果はやはり同じだった2彼は困ってしまった。おそらく、食べ物やみ物の一部は、何か目にはえない物となって体の外へ出て行ってしまったのだろう、局、彼はそう考えた。そう、彼は3っていなかった。

　　では、その4目にえない物となって出て行ったのは何か。一つは汗である。人の体からは、たとえじっとしていても、一日に1キロちかくの汗が外に出ていく。この汗のことについてはイタリアの学者も考えていた。もう一つは息を吐くときに出る炭酸ガス、5これは彼の代よりずっと後になって、あるイギリスの学者がべたことだが、体重68キロの人は一日に0、7キロの酸素を取入れて0、82キロの炭酸ガスを出しているという。つまり、人の体重は、呼吸をするだけで、一日に0、12キロずつへっていくことになるわけである。

　　大な苦をしてをした6学者も、残念ながら、7このことにまではがつかなかった。そのころは、空はただ空とだけ考えられていて、酸素や炭酸ガスなどいろいろな体からできているとは考えられていなかったからである。

　　1「食べたりんだり､大便や小便をしたりした」とあるが、だれがそれをしたのか。

　　1をまれた人

　　2を手った人

　　3をていた人

　　4をした人

　　2「困ってしまった」とあるが、なぜ困ってしまったのか。

　　1算するのが大だったから。

　　2期待どおりの果が出なかったから。

　　3にいがたくさんあったから。

　　4何日もくことができなかったから。

　　3「っていなかった」とあるが、何がっていなかったのか。

　　1彼が考えたこと

　　2彼が困ったこと

　　3彼が怒ったこと

　　4彼ががつかなかったこと

　　4「目にえないもの」とあるが、それは何か。

　　1食べ物やみ物

　　2大便や小便

　　3汗と炭酸ガス

　　4体と酸素

　　5「これ」に含まれる内容として当なものは、次のどれか。

　　1イタリアの学者が考えたこと

　　2一日に一キロの汗が外に出て行くこと

　　3酸素を取り入れ、それ以上の重さの炭酸ガスを出していること

　　4体重68キロの人は体重がえつづけること

　　6ここで6「学者」というのは、何をべようとした学者のことか

　　1食べ物と体重の

　　2呼吸と体重の

　　3炭酸ガスと酸素の

　　4汗と呼吸の

　　7「このこと」とは何のことか。

　　1体重68キロの人は体重が少しずつへること

　　2私たちのまわりには空があること

　　3呼吸をするだけで体重がへること

　　4空がただの空であること

　　8(A)「彼が考えていたほど体重はふえなかった」とあるが、それはなぜか。文章全体から考えて答えなさい。

　　1食べた後で体重をったから

　　2目にえない物ができなかったから。

　　3彼の算にいがたくさんあったから。

　　4彼はあまり汗をかかなかったから。

　　解

　　1—4 2-2 3-1 4-3　　5-3 6-1 7-3 8-2